大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和28(あ)5633 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人日野魁の上告趣意第一点について。

論旨は、事実誤認、採証法則違反、法令違反、審理不尽の主張を出でないもので

あるから、適法な上告理由とならない。(原判決の維持した第一審判決判示第二、

(1)の事実は、同判決挙示の各証拠によつて十分認められる。)

同第二点について。

原判決は、第一審判決挙示の各証拠によれば、被告人が昭和二七年一〇月二〇日

頃Aと共謀の上、富山県上新川郡a村bB電力株式会社c発電所附近おいて、同会

社所有の銅屑五四瓩九〇〇瓦及び鉛屑六一瓩二〇〇瓦を窃取したとの第一審判決第

二、(1)の事実を肯認することができる旨を判示したにとどまり、所論のように、

Aの銅屑類の窃取行為をもつて既遂ではなく、被告人の協力を得て始めて既遂とな

つたものであると解しているのでないことが判文上明らかである。それ故、原判決

の判断に論旨援用の当裁判所及び大審院の各判例と相反する判断をした違法がある

ということはできない。所論は、判例違反をいうが、その実質は事実誤認の主張に

帰し、採用することができない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す

る。

昭和三〇年一一月一五日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

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裁判官 島 保

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

裁判官 垂 水 克 己

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